寝る前に家族でチェック!「もしも」に備えるナイトタイム防災習慣
寝る前の短い時間で家族の安全を守る
もしもの災害は、いつ起きるかわかりません。特に、家族みんなが眠っている夜中に災害が起きた場合、暗闇の中でどう行動すれば良いか、事前に考えておくことがとても重要です。
この記事では、寝る前の短い時間でできる、家族みんなで取り組む「ナイトタイム防災習慣」をご紹介します。小さな習慣を続けることが、もしもの時の安心につながります。
なぜ寝る前の防災チェックが大切なの?
寝ている間は、私たちは無防備な状態です。地震や火事などが夜中に起きると、あたりは真っ暗になり、すぐに状況を把握したり、安全な場所に避難したりすることが難しくなります。
特に、小さなお子さんやお年寄りの家族がいる場合、夜間の避難はさらに難しくなります。そのため、寝る前に家族みんなで簡単なチェックや準備をしておくことが、命を守るための大切なステップになるのです。
この習慣は、家族で防災について話し合う良い機会にもなります。普段から「もしも」について話しておくことで、不安が減り、いざという時に落ち着いて行動できるようになります。
家族みんなでできる!ナイトタイム防災習慣のステップ
寝る前に、家族で一緒に以下のことを確認したり、準備したりする習慣をつけてみましょう。無理なく続けられることから始めるのがポイントです。
ステップ1:寝室の安全を確認する
寝室は、人生の多くの時間を過ごす場所です。寝ている間の安全を確保するために、以下の点を確認しましょう。
- 家具の固定: 背の高い家具(タンスや本棚など)は、L字金具などで壁にしっかりと固定されていますか?家具が倒れてくる危険がないか確認しましょう。「家具固定」は地震の揺れから命を守るために非常に重要です。
- 避難経路の確保: 部屋のドアや窓の前に、家具や物が置いてありませんか?もしもの時、すぐに安全な場所へ移動できるように、避難する通路を確保しておきましょう。
- 物の配置: 寝ている場所に、落ちてくると危険な物が置いてありませんか?棚の上の重い物などは、安全な場所に移動させましょう。
- 懐中電灯の準備: 寝室のすぐ近くに、すぐに使える懐中電灯を置いておきましょう。電池が入っているか、点くかも確認します。家族の人数分あると安心です。
ステップ2:寝る前に確認すること
毎日寝る前に、家族で短い時間を使って以下のことを確認しましょう。
- 天気予報・災害情報の確認: テレビやスマートフォンで、その日の夜から翌日にかけての天気予報や、大雨・台風などの情報が出ていないか確認します。自治体から避難情報などが出ていないかも確認しましょう。(参照:「もしもの災害時、あふれる情報から家族を守る!信頼できる情報源の見つけ方」)
- 家族の所在確認: 家族が全員家にいるか、安全な場所にいるかを確認します。
- 明日の予定と持ち物の確認: もしもの時に持ち出す可能性のあるもの(後述の「枕元準備品」など)や、普段使うカバン(通勤・通学用)などを、すぐに手に取れる場所に置いておきます。
ステップ3:枕元に「必要なもの」を準備しておく
もしも夜中に災害が起きてすぐに避難が必要になった場合、落ち着いて準備をする時間はほとんどありません。最低限必要なものを枕元やベッドの下など、すぐに手が届く場所にまとめて置いておきましょう。
- スマートフォンと充電器: 連絡手段として最も重要です。すぐに充電できる状態にしておきましょう。
- 眼鏡や補聴器など: 視力や聴力に不安がある方は、これらがなければ安全な避難ができません。必ず手の届く場所に置いておきましょう。
- 常備薬やお薬手帳: 持病のある方は、薬をすぐに持ち出せるようにしておきます。
- 簡易ラジオ: 停電時でも情報が得られます。
- 笛: 助けを呼ぶ際に役立ちます。
- スリッパや厚手の靴下: 部屋の中がガラスなどで危険な場合、足を守るために必要です。
- 小銭や身分証明書のコピー: 必要になる場合があります。
- 簡易的な明かり: 懐中電灯とは別に、小型のライトなどがあると便利です。
これらを小さなポーチや袋に入れておくと、まとまっていて便利です。お子さんや高齢の家族にも、自分の枕元に何を置くか一緒に確認してもらいましょう。
ステップ4:家族で簡単な声かけと確認
寝る前に「おやすみ」を言うときに、簡単な防災の確認を付け加えましょう。
- 「窓のカギ閉めた?」(防犯・防風対策にも)
- 「明日の天気、大丈夫みたいだよ」
- 「もし地震が来たら、まずは頭を守って、それからドアを開けてね」
- 「お父さん/お母さんの枕元に、必要なもの置いてあるかな?」
このような短い声かけで、家族みんなが防災を意識するようになります。小さなお子さんには、「もし大きな揺れが来たら、この(枕元の)ライトを使ってね」「危ないものが落ちてこないか、天井を見てみようね」など、具体的に分かりやすい言葉で伝えてみてください。
ナイトタイム防災習慣を続けるためのポイント
新しい習慣を続けるのは、簡単ではないかもしれません。家族みんなで楽しみながら続けるためのポイントです。
- 家族でルールを決める: 「寝る前に必ず天気予報を見よう」「毎週〇曜日は、枕元準備品を確認しよう」など、家族で話し合って無理のないルールを決めましょう。
- 「できたね!」と褒め合う: 小さなことでも、家族で「できたね」「ちゃんと準備したね」と褒め合うことで、続ける励みになります。
- ゲーム感覚で: お子さんとは、「枕元準備品かくしっこゲーム(見つけたら勝ち)」のように、遊びながら確認するのも良いでしょう。
- 定期的に見直す: 季節や家族の状況が変わったら、必要なものや確認することも変わります。年に数回は、家族で話し合って習慣の内容を見直しましょう。
まとめ
寝る前の短い時間で行う「ナイトタイム防災習慣」は、特別な道具や大きな労力は必要ありません。しかし、これを続けることで、もしも夜中に災害が起きても、家族みんなが落ち着いて、安全な行動をとるための大きな助けとなります。
家族の安全は、何よりも大切です。今日から、家族みんなで寝る前の防災習慣を始めてみませんか。家族の絆を深めながら、もしもの時に備えましょう。