地震!そのとき、家の中でどうする?家族みんなで命を守るための初期行動
はじめに
日本は地震が多い国です。突然の大きな揺れは、とても怖いものです。特に家の中にいる時に地震が起きると、「どうすれば安全なの?」「家族は大丈夫かな?」と不安になるかもしれません。
このページでは、地震が発生した直後に、家の中で自分や大切な家族の命を守るために、すぐにできること、考えるべきことを具体的に説明します。事前に知っておき、家族みんなで確認しておくことが大切です。
地震が起きたら、まず何をしますか?
強い揺れを感じたら、まず身の安全を確保することが最優先です。ほんの数秒の行動が、命を守ることにつながります。
- 姿勢を低くします(Drop): 立っている場合は、すぐにしゃがんで姿勢を低くします。
- 頭を守ります(Cover): クッションや座布団、カバンなどで頭や首を守ります。近くに丈夫なテーブルがあれば、その下にもぐりこみます。
- 揺れがおさまるまで動かない(Hold On): 揺れがおさまるまで、できるだけ安全な場所でじっとします。丈夫なものにつかまることも大切です。
この「Drop! Cover! Hold On!」(まず低く!頭を守り!動かない!)という行動は、世界中で推奨されている地震時の安全行動の基本です。
家の中の安全な場所、危険な場所
地震の揺れで、家の中は危険な場所になることがあります。どこが安全か、どこが危険かを知っておきましょう。
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安全な場所:
- 丈夫なテーブルや机の下(頭上に落下物がある場合)
- 壁に囲まれた場所(ただし、窓の近くは避ける)
- 柱の近く(ただし、壁から物が落ちてくる可能性に注意)
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危険な場所:
- 窓ガラスやガラス戸のそば(ガラスが割れて飛び散る危険がある)
- 背の高い家具(タンス、食器棚、本棚など)のそば(倒れてくる危険がある)
- 照明器具の下(落ちてくる可能性がある)
- ドアのそば(揺れでドアが開かなくなり、閉じ込められる可能性がある。ただし、避難経路確保のために一時的にドアを開けることも重要ですが、まずは揺れから身を守ることを優先します)
ポイント: 寝ているときに地震が起きた場合に備えて、寝室に倒れやすい家具を置かない、窓から離れて寝るなどの対策も有効です。
家族との連携:揺れがおさまった後にすること
大きな揺れがおさまったら、落ち着いて次の行動に移ります。
- 自分の安全を確認: まず、自分自身にケガがないか確認します。
- 家族の安全を確認: 一緒にいる家族がいれば、「大丈夫?」と声をかけ、安全を確認します。離れた部屋にいる家族には、安全な場所から呼びかけます。
- 火の始末(可能であれば): もし火を使っていたら、揺れがおさまった後に、可能であれば火を消します。ただし、揺れが激しい最中や、火のそばに行くのが危険な場合は、無理に消しに行かないでください。最近のガスコンロには、大きな揺れで自動的に火が消える安全装置が付いているものもあります。
- 出口の確保: ドアや窓が歪んで開かなくなることがあります。避難が必要になった場合に備えて、ドアを少し開けて出口を確保しておくと良いでしょう。ただし、これも身の安全を確保した後で行います。
- 正確な情報収集: テレビ、ラジオ、スマートフォンの防災アプリなどで、地震の詳しい情報(震源地、震度、津波の可能性など)を確認します。自治体からの情報も重要です。デマや不確かな情報に惑わされないように注意してください。
家族みんなで話し合っておきましょう
地震はいつ起きるか分かりません。日頃から家族みんなで話し合っておくことが、いざという時の冷静な行動につながります。
- 地震が起きた時の合い言葉や集合場所: もし家族が別々の場所にいた場合、どこで、どのように連絡を取り合うか、会える場所をどこにするかなどを決めておきましょう。携帯電話が使えなくなることも想定し、公衆電話の使い方や災害用伝言ダイヤル(171)の使い方も知っておくと良いでしょう。
- 家の中の「ここが安全な場所」を確認: リビングならこのテーブルの下、寝室ならここ、など、家族みんなで家の中の安全な場所を確認しておきます。
- 子供や高齢者への伝え方: 小さな子供には「揺れたら、まず頭をかくして、おだんごみたいになってね」など、分かりやすい言葉で教えてあげましょう。高齢の家族がいる場合は、揺れで転倒しないように、普段から手すりなどを活用してもらうことも大切です。
まとめ
地震が発生した直後の数分間は、自分と家族の安全を守るために非常に重要です。今回紹介した「Drop! Cover! Hold On!」の行動と、揺れがおさまった後の基本的な対応、そして家族との事前の話し合いが、いざという時に大きな助けとなります。
この情報を参考に、ぜひご家族で地震が起きた時の行動について話し合い、確認してみてください。