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もしもの時に慌てない!家族で決めておく災害時の役割分担

Tags: 防災対策, 家族, 役割分担, 避難計画, コミュニケーション

災害が起きた時、家族はみんなで助け合うことが大切です

地震や台風、大雨などの災害は、いつ起きるか分かりません。突然の出来事に、人は驚いたり、どうすればいいか分からなくなったりすることがあります。特に家族と一緒にいる時、それぞれの安全をどう守るか、心配になる方も多いと思います。

災害が起きた時、家族がそれぞれ何をすれば良いか、事前に決めておくと、慌てずに落ち着いて行動することができます。これを「役割分担」といいます。家族みんなで話し合い、役割分担を決めておくことは、いざという時に自分たちや大切な家族の命を守るために、とても役立ちます。

なぜ、家族での役割分担が大切なのでしょうか?

災害時に考えられる「役割」の例

家族構成や状況によって、できること、得意なことは異なります。ここでは、いくつかの役割の例を紹介します。

これらの役割はあくまで例です。家族で話し合い、皆さんに合った役割を考えましょう。

どうやって家族で役割分担を決めますか?

役割分担を決めるためのステップを紹介します。

  1. 「防災会議」を開く時間を設ける: 家族みんながそろう時間に、「もしも災害が起きたらどうするか」について話し合う時間を作りましょう。「わが家の防災会議の進め方」などの記事も参考にしてください。
  2. 一人ひとりの状況を考える: 家族それぞれが、年齢、体力、持病の有無、日本語の理解度、得意なこと、苦手なことなどを正直に話し合います。
    • 例: 子供は重いものは運べないかもしれないけれど、家族リストの確認はできるかもしれません。おじいさんは歩くのがゆっくりでも、ラジオで情報収集するのは得意かもしれません。
  3. できること、やってみたいことを話す: 「もしもの時、これならできそう」「この役割をやってみたい」といった意見を出し合います。
  4. 具体的な行動と役割を決める: 「地震が起きたら、〇〇さん(お父さんなど)はまず火を消す、△△さん(お母さんなど)は非常用持ち出し袋を持ってくる、□□さん(子供など)はペットをケージに入れる」のように、誰が何をいつ行うか、具体的に決めます。
  5. 決めたことを紙に書いたり、見える場所に貼ったりする: 話し合った内容を忘れないように、紙に書いて冷蔵庫など家族みんなが見る場所に貼っておくと良いでしょう。イラストや簡単な言葉で書くと、子供にも分かりやすくなります。
  6. 定期的に見直す・練習する: 家族の状況は変わりますし、災害の種類によって必要な行動も変わります。年に一度など、定期的に役割分担を見直す機会を持ちましょう。避難訓練などで、実際に練習することも大切です。

子供や高齢者と役割分担を決めるには?

まとめ:家族みんなで話し合い、支え合いましょう

災害時の役割分担は、特別なことではありません。家族みんなで「もしもの時、どうすれば安全に過ごせるか」を話し合い、それぞれができることを見つけ、助け合うための大切な準備です。

まずは一度、家族で防災について話す時間を作ってみてください。そして、一人ひとりの個性や状況に合わせた「わが家の役割分担」を決めて、書き出してみましょう。この小さな一歩が、家族みんなの安全を守る大きな力になります。

このサイトには、非常用持ち出し袋の中身や避難所の情報など、防災に役立つたくさんの情報があります。ぜひ、家族みんなで見て、話し合ってみてください。