もしもの災害時、家族みんなで備える!お金はどうする?準備と注意点
災害時、なぜ「お金」の備えが必要なのでしょうか?
地震や台風などの災害が起こったとき、電気や水道、ガスといったライフラインが止まることがあります。また、お店や交通機関がストップすることもあります。このような状況では、普段と同じようにお金を使うことが難しくなります。
災害時は、食べ物や飲み物、生活必需品などを新しく購入する必要が出てくるかもしれません。また、一時的に避難するためにお金が必要になることも考えられます。しかし、ATMが使えなくなったり、クレジットカードや電子マネーが利用できないお店が増えたりする可能性があります。
そのため、災害が起こる前に、お金に関する準備をしておくことがとても大切です。家族みんなで、もしもの時のお金について考えてみましょう。
災害時に必要になるかもしれないお金
災害が発生した後、次のようなことにお金が必要になる可能性があります。
- 食料や飲み物、日用品の購入: 備蓄が足りなくなった場合や、特定の物が必要になった場合に購入します。お店が開いているとは限りませんが、開いているお店では現金が必要になることが多いです。
- 一時的な移動: 家族や自宅の安全のため、別の場所に移動する必要があるかもしれません。電車やバスが動いていない場合でも、タクシーや他の交通手段にお金が必要になることがあります。
- 応急手当や医薬品: 軽い怪我をした場合の絆創膏や消毒薬など、薬局で必要なものを買うお金です。
- 自宅の修理(応急処置): 家の一部が壊れた場合に、一時的な修理のために材料を買う費用などです。
- その他予期せぬ費用: 災害の状況によって、普段は考えられないような急な出費が必要になることがあります。
事前に準備しておきたいお金のこと
もしもの時に困らないために、普段から次のような準備をしておきましょう。
1. 少しまとまった現金を準備する
災害時は、電気がないとATMは動きませんし、レジも使えないことがあります。インターネット回線が使えないと、クレジットカードや電子マネーも使えなくなることがあります。このような時でも、現金があれば物資を購入したり、必要な支払いをしたりできる可能性があります。
- どれくらい準備するか: 家族の人数や状況によりますが、数日分の食費や交通費などを目安に、1週間程度生活できるくらいの金額を家庭で話し合って決めると良いでしょう。
- 保管場所: 自宅に分散して保管すると、家の一部が壊れてもすべて失うリスクを減らせます。家族みんなが保管場所を知っておくことが大切です。
- 小銭の準備: 細かい買い物に便利なように、お札だけでなく小銭も少し準備しておくと役立ちます。
2. キャッシュレス決済の状況を確認する
普段利用しているクレジットカードや電子マネーが、災害時にどのように使えるか(使えなくなる可能性があるかなど)を確認しておきましょう。ただし、災害時はシステム障害などで使えなくなることも十分に考えられるため、キャッシュレス決済だけに頼らず、必ず現金の準備も合わせて行ってください。スマートフォンの充電が切れると使えなくなるものが多いことにも注意が必要です。
3. 通帳、印鑑、クレジットカードなどを管理する
災害で家を離れる場合や、自宅が被災した場合に備え、重要な貴重品を安全な場所にまとめておくことが大切です。
- まとめて保管: 通帳、銀行印、実印、運転免許証や健康保険証などの身分証明書、クレジットカード、保険証券(コピーでも可)などを、すぐに持ち出せる場所にまとめておきましょう。可能であれば、耐火性のある袋や箱に入れるとより安全です。
- リスト化・写真撮影: 何を保管しているかリストにしておくと、もし紛失した場合にも確認しやすくなります。また、貴重品や保険証券などをスマートフォンのカメラで撮影し、クラウドサービスなどに保存しておくと、実物を失っても情報にアクセスできる可能性があります(ただし、インターネット環境が必要です)。
4. 加入している保険を確認する
火災保険や地震保険に入っているか、内容はどうなっているかなどを確認しておきましょう。災害で自宅や家財が損害を受けた場合に、保険金を受け取れる可能性があります。保険証券や契約内容がすぐに分かるようにしておくと、もしもの時に手続きがスムーズに進みます。
災害発生後のお金に関する情報
災害が起こった後、次のような情報に注意しましょう。
- 金融機関の状況: 近くの銀行や郵便局が営業しているか、ATMは使えるかなどの情報が入手できます。
- 公的な支援制度: 国や自治体から、被災した方への義援金(ぎえんきん:被災された方に配られるお金)や支援金、生活福祉資金の貸付(お金を借りること)、税金や公共料金の減免(支払いが少なくなることや免除されること)などの情報が出されることがあります。お住まいの自治体のウェブサイトや、市町村の窓口などで確認できます。
- 保険金の請求: 災害保険に加入している場合、保険会社に連絡して保険金の請求手続きを行う必要が出てくることがあります。
家族みんなで話し合い、情報を共有しましょう
お金に関する防災対策は、家族みんなで話し合い、情報を共有しておくことがとても大切です。
- お金の保管場所: どこに現金を置いているか、貴重品をどこに保管しているかなど、家族みんなが知っているようにしましょう。
- 保険や支援制度: どんな保険に入っているか、災害時にはどんな公的な支援があるのかなど、知っている情報を家族で共有しましょう。
- 困ったときの連絡先: 災害時にお金に関する情報が知りたいとき、どこに聞けば良いか(自治体の窓口、金融機関の相談窓口など)を事前に確認しておきましょう。
まとめ:普段からの準備が安心につながります
災害はいつ起こるか分かりません。もしもの時にお金に関する心配を少しでも減らすために、今日からできる準備を始めてみましょう。少しまとまった現金の準備、貴重品の整理、そして何よりも家族での話し合いと情報共有が大切です。落ち着いて行動できるよう、日頃から意識して取り組んでいきましょう。