災害情報、どこで手に入れる?家族みんなで確認・共有する方法
災害が発生したとき、正しい情報が命を守ります
地震、台風、大雨など、日本で災害が起きたとき、私たちの命や安全を守るためには、正確な情報を早く手に入れることがとても重要です。
特に、ご家族の中に日本語があまり得意でない方やお子さん、高齢者の方がいる場合は、家族みんなで情報を理解し、どう行動すれば安全かを知る必要があります。
このページでは、災害が起きたときに、どこから信頼できる情報を手に入れるか、そして家族みんなでその情報を確認し、共有するための方法についてご紹介します。日頃から情報源を知っておき、家族で話し合っておくことが大切です。
災害情報の主な入手先
災害が発生したとき、国や自治体はさまざまな方法で情報を伝えます。主な情報源を知っておきましょう。
- テレビやラジオ
- 災害が起きると、テレビやラジオは特別番組を放送し、最新の状況や避難の情報などを伝えます。
- NHKなどの放送局では、災害時に日本語が分からない人のために、やさしい日本語や英語などの多言語で情報を提供することがあります。テレビのリモコンの「データ放送」ボタンで多言語情報が見られることもあります。
- ラジオは、停電しても電池で聞くことができるため、とても役立ちます。
- インターネット
- 気象庁のウェブサイト: 地震の速報、津波の情報、大雨や台風の予報など、災害に関する元となる情報を確認できます。
- 自治体(都道府県や市区町村)のウェブサイト: 自分が住んでいる地域の避難指示や避難場所の情報、被害状況などを確認できます。自治体のサイトでは、多言語対応している場合も増えています。
- 報道機関(新聞社、テレビ局など)のウェブサイトやアプリ: 災害の状況を広く伝えています。
- SNS (ソーシャルネットワーキングサービス)
- X (旧Twitter) や Facebook などでも、気象庁や自治体、報道機関が公式アカウントで情報を発信しています。
- ただし、SNSには正確でない情報(デマ)が流れることもあります。必ず公式な発信元からの情報か確認することが重要です。個人の投稿を鵜呑みにしないように注意しましょう。
- 防災アプリやメール
- スマートフォンにインストールする防災アプリや、自治体が提供する防災メールサービスなどがあります。
- これらの多くは、お住まいの地域の緊急地震速報や津波警報、避難情報などをプッシュ通知で知らせてくれます。多言語対応しているアプリもあります。
- 防災行政無線や広報車
- 地域の役場などが屋外スピーカーや車を使って、避難指示などの重要な情報を伝えます。
- 日本語での放送が中心ですが、災害の緊急度が高い情報が含まれます。
- 近所からの情報
- 近所の人たちが助け合いながら情報を伝え合うこともあります。地域コミュニティとのつながりも大切です。
正しい情報とそうでない情報を見分けるために
災害時は不安から、間違った情報やデマが広がりやすくなります。安全のためには、信頼できる情報源から正確な情報を手に入れることが大切です。
- 信頼できる情報源の例:
- 気象庁、国や都道府県、市区町村の公式ウェブサイトや公式SNSアカウント
- NHKなどの主要な報道機関
- SNSなどで見かけた情報が本当か分からないときは、すぐに信じたり、他の人に伝えたりしないでください。必ず複数の信頼できる情報源で確認するようにしましょう。
家族みんなで情報を確認・共有する方法
情報を手に入れるだけではなく、家族みんながその情報を理解し、安全のためにどう行動すればいいかを共有することが最も重要です。
- 情報の「やさしい日本語」や「多言語」対応を探す
- 先ほど紹介したように、ウェブサイトやアプリ、テレビのデータ放送などで、やさしい日本語や他の言語での情報が提供されていないか確認しましょう。
- サイト「やさしい日本語・多言語防災ナビ」も、そのための情報を提供しています。
- 家族で一緒に情報源をチェックする練習をする
- 日頃から、お天気アプリやニュースサイトなどを見るときに、「災害が起きたら、ここを見ようね」と家族で一緒に確認しておきましょう。
- 特に、お子さんや高齢のご家族には、どのテレビチャンネル、どのアプリ、どのウェブサイトを見るかを具体的に教えてあげてください。
- 子供や高齢のご家族に分かりやすく伝える工夫
- 難しい言葉を使わず、絵や簡単な言葉で伝えることを心がけてください。
- 例えば、「このマークが出たら、すぐに逃げる準備をしようね」のように、視覚的な情報や具体的な行動と結びつけて伝えるのが効果的です。
- 「避難指示」が出たら「逃げてください」という意味、というように、防災に関する重要な言葉の意味を家族で確認しておくと良いでしょう。
- 家族間のコミュニケーションのルールを決める
- 離れた場所にいる家族との連絡方法を決めておくこと(災害用伝言ダイヤルなど)は、以前の記事でもご紹介しましたが、集まった家族内での情報共有も大切です。
- 「お父さんはテレビ、お母さんはスマホで情報を集めよう」「集めた情報は、すぐにみんなで声に出して伝え合おう」など、役割やルールを決めておくと、いざという時にスムーズです。
まとめ
災害時の情報収集は、家族の安全を守るための第一歩です。どこから、どのように正確な情報を手に入れるかを知り、そしてその情報を家族みんなで理解し、共有する練習を日頃から行っておきましょう。
この記事が、ご家族の防災対策に役立つことを願っています。