もしもの災害に備える!家族みんなで取り組む自宅の危険箇所チェックリスト
はじめに:なぜ自宅の危険箇所チェックが大切なのですか?
日本は地震や台風、大雨など、さまざまな自然災害が多い国です。災害が起こると、自宅が壊れたり、家具が倒れたりして、けがをすることがあります。特に大きな地震では、家が倒壊したり、屋根瓦が落ちたりする危険もあります。
もしもの時に、家族みんなが安全に過ごせるようにするためには、災害が起こる前に、自宅の危険な場所を知り、対策をしておくことがとても大切です。
このチェックリストを使って、家族みんなで一緒に自宅を点検してみましょう。
自宅の外の危険箇所をチェックしましょう
まず、家の外側から危険な場所がないか確認します。
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屋根瓦や外壁(そとかべ):
- 瓦がずれていたり、割れていたりしませんか?
- 壁に大きなひび割れはありませんか?
- 台風などの風で物が飛ばされて、屋根や壁に当たると、壊れることがあります。
- 特に古い家では、専門家に見てもらうと安心です。
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窓ガラス:
- 大きな窓は、地震の揺れや台風の強い風で割れる危険があります。
- ガラスが割れると、破片が飛び散ってとても危険です。
- 割れにくいガラスに変えたり、飛散防止フィルム(ガラスに貼るシート)を貼ったりする対策があります。
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ブロック塀や石垣(いしがき):
- 自宅の周りに古いブロック塀や石垣はありませんか?
- 地震で倒れると、通行人や近くの人にけがをさせる危険があります。
- ひび割れや傾きがないか確認しましょう。
- 心配な場合は、専門家や自治体(市役所や区役所など)に相談してください。古い塀を安全なものに変えるための補助金(お金の支援)がある場合もあります。
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雨どい(あまどい)やベランダの手すり:
- 外れていたり、壊れていたりしませんか?
- 台風の風で飛ばされると危険です。
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植木鉢や物干し竿など、外に置いているもの:
- 風で飛ばされそうなものは、家の中に入れるか、しっかり固定しましょう。
自宅の中の危険箇所をチェックしましょう
次に、家の内側を見てみましょう。家具の固定は他の記事でも紹介しましたが、ここではそれ以外の点も確認します。
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窓ガラス:
- 外側と同じように、家の中からも窓ガラスの飛散防止フィルムを貼るなどの対策を考えましょう。
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高い場所に置いてあるもの:
- 棚の上に重いものや割れやすいものを置いていませんか?
- 地震の揺れで落ちてくる危険があります。
- 軽いものだけにするか、落下防止の対策をしましょう。
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照明器具:
- 天井からつり下げている照明器具は、しっかり固定されていますか?
- 揺れで落ちてくる危険があります。
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火を使う場所(キッチン、ストーブなど):
- 地震の揺れを感じたら、すぐに火を消す練習をしましょう。
- 地震感知機能(揺れを感知して火を自動で消す機能)がついているガスコンロなども販売されています。
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家族の避難経路(ひなんけいろ):
- 災害が起こった時、安全に外や広い場所に逃げられるように、家具の配置などを考えましょう。
- 逃げる道の途中に倒れやすい家具や物はありませんか?
- 玄関まで安全に行ける道を確認しておきましょう。
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非常用持ち出し袋と備蓄品の場所:
- いつでもすぐに持ち出せる場所に置いてありますか?
- 家族みんながどこにあるか知っていますか?
家族みんなでチェックしましょう
自宅の危険箇所チェックは、家族みんなで一緒に取り組むことが大切です。
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子供と一緒に:
- なぜチェックが必要なのか、分かりやすい言葉で話しましょう。
- 「この場所は、地震が来たら危ないかもしれないね」のように、具体的な場所を見ながら話すと、子供も理解しやすくなります。
- 一緒にチェックリストを見ながら、シールを貼ったり、絵を描いたりするのも良い方法です。
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高齢者や体の不自由な家族と:
- 移動が大変な場所のチェックは、安全な場所から確認できる方法を考えましょう。
- 家族が安全に移動するための家具の配置なども一緒に考えます。
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役割分担を決める:
- 誰がどこをチェックするか、事前に決めておくとスムーズです。
- 例えば、「お父さんは外の塀と屋根、お母さんはキッチンと窓、子供たちは自分たちの部屋の安全確認」のように分けてみましょう。
チェックリストを活用しましょう
このチェックリストは、一度行えば終わりではありません。
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定期的にチェックしましょう:
- 半年に一度や、大掃除の時期など、定期的に自宅の安全を確認する日を決めましょう。
- 時間とともに家は変化しますし、新しい家具を置くこともあります。
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書き込みましょう:
- チェックリストに「〇月〇日にチェックした」「対策が必要な場所」などを書き込んでおくと、次にチェックするときに役立ちます。
まとめ
自宅の危険箇所を事前に知っておくことは、もしもの災害から家族の命と安全を守るための重要なステップです。
少しずつでも良いので、家族みんなで協力して自宅のチェックに取り組んでみてください。心配な場所が見つかった場合は、一人で悩まず、自治体や専門家、大家さん(賃貸の場合)に相談することも考えてみましょう。
事前の準備が、家族みんなの安心につながります。